彼女に何が見えたのか?
<初期治療>
ー炎症性乳がんー
炎症性乳がん(T4d)は全浸潤性乳管がんの0.5~2%の比較的稀な疾患であるが、
その頻度は増加傾向にあり、予後は不良であることが知られている。
炎症性乳がんは通常、
「腫瘤は認めず、皮膚のびまん性発赤、浮腫、硬結を示す」
臨床的特徴を有する病態である。
腫瘤を認めるものは二次性の炎症性乳がんと診断され、
原発性の炎症性乳がんとは区別される。
病理学的には、
「真皮内リンパ管の腫瘍塞栓」を呈することが多いが、
炎症性乳がんの診断には必須ではない。
炎症性乳がんの発症頻度は少ないため、
ランダム化比較試験は報告されておらず、
小規模な研究や後ろ向きの検討報告があるのみである。
炎症性乳がんに対しては、
手術、放射線治療などの局所療法のみでは
予後の改善が得られなかったため、
比較的早い時期から術前化学療法で治療を開始する
集学的治療が実施されてきた。
術前化学療法としては、
アンスラサイクリンを基調としたレジメンが
標準治療と考えられているが、
近年タキサンの有効性も報告されており、
炎症性乳がんにおいても通常の早期乳がんと同様、
アンスラサイクリンとタキサンを順次併用した組み合わせが、
もっとも有効性の高いレジメンのひとつと考えられている。
”乳がん診療ガイドライン2010 薬物療法” より抜粋引用
「あの日、私は一度死んだのです。」
彼女は静かに話してくれました。
昔、長崎に住んでいたこと、
そして、あの年の今日、
偶然に長崎から佐世保に移動し、
原爆の被害には遭わなかったこと。
でも、それまで毎日毎日、
空襲警報に怯えていたこと。
精神的に限界が来ていたこと。
やがて、ついには死の恐怖を感じなくなってしまったこと。
「あの日から、私はいくつもの病気を乗り越えてきました。
乳がんの手術も二回受けました。
わたしは、死ぬのは怖くない。
だけど、先生はお話をいっぱい聞いてくれるから、
また元気にここに来ます。」
そう言った彼女の瞳はうっすらと潤んでいました。
きっと、たくさんのお友達やご家族を、
あの年の今日、
彼女は失っている。
もしかしたら、
時には、
今生きている自分を責める瞬間もあるのかもしれない。
でも、彼女は今生きている。
病気を乗り越えて再発無く生きている。
いつ、どこで、人の命が奪われるかは分からない。
人が覚悟を決めたとき、
その心の強さが、運命を変えることがある。
だから、
絶対にあきらめないこと。
絶対に投げ出さないこと。
私は、あなたの命を絶対にあきらめない。
絶対に、あなたを投げ出さない。
だから、
あなたも、
もっともっと御自身を大切になさってくださいね。
私はいつもここにいます。
昔、失われたたくさんの命のことを
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先日は乳癌の1次ー3次治療のお話をかみ砕いて教えて下さりありがとうございました。
((やっと整理して覚えなおすことが出来ました))
先生の、絶対にあなたをなげださない(あきらめない)っていう言葉はいつも心に響きますね。
わたしもそういう気持ちでケアにあたりたいと思います。
お聞きしたいのですが?友人が検査をして、繊維性腺腫?と病院で言われ、よく分からなく、少し悩んでいるのですが、どの様な状態なのでしょうか?
また半年後に、診てもらうそうです。
最近子供の部活(剣道部)の先生に、乳ガンで手術・治療した事を話すと、知っていて「生きなくちゃいけないのですからね、生きて下さい。」と、言われ涙が溢れました。先生は、奥様を肺癌で、亡くされていて、気が付いた時には、余命2ヶ月だったそうです。
卒業まで会えないので、大事なことを、伝えてくれたのだと思います。
やす先生が、皆を励ましてくれると、会いに行けないけれど、凄く嬉しいです。ただ、病院の通院期間が、長くなると不安だらけです。肺・肝臓・胃など変化の、自覚症状など気を付ける事が、有ったら教えて下さい。長く失礼しました。?
先生 こんばんは。
私と一緒に入院した方の話です。その方は乳首から液がでて乳ガンを発見したのですが、トリプルネガティブでリンパ節転移無し。片側全摘で抗がん剤1回目は、嘔吐がひどく白血球が下がり入院。2回目は量を減らして白血球が700に下がり入院。主治医から抗がん剤はしない、と断言されました。
それでも彼女は抗がん剤をすると食い下がり、あの温厚な先生を激怒させました。少ない情報ですが、彼女にはこれからどのような治療があるのでしょうか?
再発のリスクは36%、抗がん剤で17%に下がると言われて抗がん剤を選んだそうです。
宜しくお願いします。
陽だまりNs様 from yasuu
いつもご訪問どうもありがとうございます。
ひとりでも多くの患者様たちに
元気になって欲しいです。
陽だまりNs様もご一緒に患者様のサポートを
お願いいたします。
これからもよろしくお願いいたします。
yasuu
ロロ様 from yasuu
ご質問どうもありがとうございます。
繊維腺腫は良性の乳房のしこりで、
がんに変化することはありません。
ただ、まれにどんどん大きくなる
良性の繊維腺腫もあることや
しこりの一部に
がんが隠れている可能性もありますので、
念のため、
大きさや形を定期的に拝見するようには
しております。
また、
再発に関しては、
骨の痛みや、
胸の痛みで気づかれる方が多いようです。
それ以外は、
特にこの症状に注意というようなことは
ございません。
普段は、
なにも恐れずにお過ごしくださいませ。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
yasuu
ドナルド様 from yasuu
ご質問どうもありがとうございます。
少ない情報ですのでお答えしずらいです。
基本的には、
ご本人から直接正確な情報をいただき、
こちらでご質問いただけたら嬉しいです。
通常は、
FEC療法やAC療法で、
白血球が700まで下がることはありますが、
あらかじめ
白血球を増やすお薬(G-CSF製剤)
や
抗生剤
などで、
発熱性好中球減少症を予防していれば、
大丈夫であると思われます。
もう少し、
抗がん剤をがんばってみても良いかなという
印象はあります、
ただ、
主治医の先生が危険であると判断されたのであれば、
中止にしたほうが良いでしょう。
やはり、
アンスラサイクリンやタキサンが
治療の中心となると思います。
今後とも、
よろしくお願い申し上げます。
yasuu
丁寧な、説明有難うございます。
また、お邪魔させて下さい。
ロロ様 from yasuu
どうもありがとうございます。
またいつでもお越しくださいね。
ご訪問いつもありがとうございます。
yasuu