乳癌検診応援ブログ
諦めない女性を 外科医 高橋 保正
が応援します

胸の高鳴り

2010年08月13日
285PV

誰でも初めての時があります。

<初期治療>

ー術前内分泌療法 その2ー

2.アロマターゼ阻害薬

アナストロゾール(1mgあるいは10mg)による

3ヶ月間の術前治療(n=24)では、

平均の腫瘍体積減少率は70~80%であった。

17人は治療前に乳房切除術が必要な状態であったが、

15人が乳房温存術可能となった。

レトロゾール(2.5mgまたは10mg)による

3ヶ月間の術前治療(n=24)での

画像による奏効率は

2.5mg投与群で83%、

10mg投与群で67%であった。

我が国でおこなわれたエキセメスタン(25mg)による

4ヶ月間の術前治療(n=44)では、

奏効率66%であった。

90%は乳房温存手術可能となった。

”乳がん診療ガイドライン2010 薬物療法” より抜粋引用

術前のホルモン療法は、

まだ確立された治療ではありません。

「えー!?私が受けた術前ホルモン治療は、間違いだったの?」

いいえ。

そうではありません。

ただ、

「まだ、全国どこでもおこなわれている治療ではないことは、

知っておかなければいけません。」

そういうことです。

従って、一般的には、まだ安易におこなうべきではなく、

大学病院やがん拠点病院においてか、

臨床試験として

おこなうべきものです。

まだまだ、術前ホルモン療法の項目は継続していきますので、

あせらず、じっくりお付き合いくださいね。

外科医にも初心者の時代があります。

初めてメスを握らせてもらったとき。

初めてみずから手術を執刀させていただくとき。

そこには、独特の緊張感があります。

胸の高鳴りがあります。

直接指導するドクターはもちろん専門医であり指導医。

全責任はその指導医が持つことになります。

ですから、全力で指導します。

当然一切のミスも許されません。

初めて執刀をする若い外科医たちも、

この日のために必死で手術の助手をつとめあげ、

イメージトレーニングを繰り返します。

中途半端な準備をすれば、

当然手術に入らせてもらえません。

我々指導するドクターたちも、

自分が手術をおこなう場合と同様、

自分のイメージ通りに手術が運ぶように、

綿密に若い先生方と打ち合わせをします。

こうして、初めての手術は行われます。

「研修医に手術をされた。」

患者様から、しばしば聞かれる言葉です。

でも、それは間違っています。

研修医がひとりで手術ができるわけではありません。

指導医たちが真剣に全力で一緒に、

患者様の治療にあたっているのです。

ですから、

研修医の先生たちがたくさんいるからと

心配しないでください。

研修医の先生たちは、

熱いハートがあります。

新鮮な知識があります。

そして、患者様の味方です。

私たちも、

研修医の先生たちを指導することによって

さらに成長していきます。

ですから、研修医の先生たちには、

いつも感謝の気持ちでいっぱいです。

「患者様へ。
もし研修医の先生と手術をするときには
前もってお伝えしますから、
大丈夫です。
知らないうちに・・っていうことは
ありません。
情報はすべてオープンにしていますからね!by yasuu」

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