乳癌検診応援ブログ
諦めない女性を 外科医 高橋 保正
が応援します

ドリルみたいにぐりぐり。

2009年11月06日
268PV

今日も外来が終わって、針生検が終わって、緊急手術が終わって一息です。
これから勉強会に向かおうかなって所です。

質問:
石灰化の針生検について教えてください。
お答え:
石灰化が認められたときに調べる方法として、マンモトーム検査はかなり普及してきました。
この方法は、吸引装置が付いているため針生検より多くの組織を採取するので、より効果的に診断することが出来るようになりました。
針生検もマンモトームも、局所麻酔を用いて痛みを抑えて検査します。
また針を刺した部分に血腫(血のかたまり)が出来ることがありますが、血腫は自然に吸収されます。
基本的には入院の必要はありません。
なお、穿刺吸引細胞診や針生検の検査時に針を刺すことにより、がん細胞が周囲に広がったり、勢いを増さないか、心配される方がいます。
たしかに針の経路にがん細胞が残ることはゼロではありません。
しかし、たとえ針が通過した部分にがん細胞が残っても、その細胞は自然に死滅していくと考えられています。
“患者さんのための乳がん診療ガイドライン 2009年版” 日本乳癌学会編
金原出版株式会社 より抜粋引用

今日も穿刺吸引組織診をおこないました。
いわゆる超音波ガイド下マンモトームです。
お一人の方が、インターネットのこわい情報ばかりを気にされていて、
例えば
「4mmの切開を入れる、」
「ドリルみたいにぐりぐりする。」
「失神する人がいる。」
といった情報です。
そんな情報がお耳に入っていたからか、
今日はすごくこわがっていらっしゃいましたが、
終わってみれば、
「大丈夫でした。何ともありませんでした。」
っておっしゃってくださいました。
“4mm”は本当ですが、痛み止めをしっかりおこないますし、
“ぐりぐり”は想像すると痛そうですが、実際には少し押しますが、すーっと挿入して、全自動で組織を採取しますし、
“失神”なんていたしません。
もちろん色々想像しすぎると、気分が悪くなってしまいますけれど。
インターネットの情報の中にはたくさんの又聞き情報があふれています。
世の中で最もあてにならないのは伝言ゲームです。
皆様どうか、
匿名の伝言ゲームにはお気をつけくださいね!
そう言えば近くの交差点で大きなマスクをした女の人がいたよ!
近づくと「わたしきれい?」って聞いてきたんだ。(都市伝説より・・)
古すぎてみんな知らないよ!
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