乳癌検診応援ブログ
諦めない女性を 外科医 高橋 保正
が応援します

同時再建か二期再建か

2008年12月31日
333PV

ついに大晦日です。
今年一年のまとめの日です。
そんな日にも、日々の勉強は変わらずに続けますからね。

「乳房再建はその時期によって同時(即時)再建と二期再建に分けられます。
同時再建は乳腺全摘術と同時に乳房形態を回復できるために理想的ですが、以下の場合には二期再建が望ましいでしょう。
「腋窩郭清をした場合」
リンパ節郭清後は腋窩にリンパ液が溜まるため、ドレーンを長期間入れておかねばならず、感染の危険性が増します。
「化学療法を行う場合」
化学療法中は白血球が減少し感染を起こしやすいため。
「局所再発のおそれがある場合」
肉腫や局所進行乳がん、炎症性乳がんでは局所再発率が高いため、術後一定期間を経てからの二期再建が望ましいでしょう。
「皮膚感染症のある例」
インプラントは感染を生じやすいため、乳がんまたは他の原因によって術野に感染がある場合は二期再建とすべきです。
乳ガン110番 南雲吉則先生他 日刊工業新聞社より引用」

今年最後の記事が乳房再建に関するものでした。
来年以降のテーマが見えてきている気がします。
今年一年を振り返ってみると色々なことがありました。
―2月11日 にっこり乳癌検診 と 乳癌検診へGO!GO! を開設―

これまでの医者人生の中でも、特にがん患者様に対して色々な形でサポートしてまいりましたが、何かもっとできることはないかと自分なりに考え、ホームページ作成とブログ運営を開始しました。
よりよいページ作りを目指して試行錯誤中です。
皆様の叱咤激励により頑張れております。
叱咤もたくさんいただき、自分でおしりを叩いて、さらなる上を目指していきます。

―2月28日 神奈川乳癌治療研究会に入会―

私の乳がん患者様に対する思いを神奈川乳癌治療研究会の先生方にお伝えし、メンバーに参加させていただけることとなりました。
今は、乳腺専門医の先生方に御指導いただきながら、一人でも多くの患者様のお役に立てますように情報収集をおこなっております。
そしてご質問コーナーでは、難しいご質問の時には他の先生方にご相談しながら、しかしエビデンスのある論文をきちんと調べながら全力でそして心でお答えしております。

―6月8日 フジテレビが川崎幸病院での私のER当直に密着取材―

救急医療の重要性も日々感じており私は救急科にも所属しております。
当院では「断らない救急医療」をモットーにシステムを作り上げております。
ER当直は非常に大変な当直ですがやりがいがあります。

―6月10日 川崎幸(さいわい)病院 院内緩和ケアチーム設立―

「がん患者様の苦痛や不安を取りのぞいて、病気と前向きに立ち向かっていこう」、というコンセプトで緩和ケアチームを設立しました。
病気だけではなく人を診たい。
その思いを形にすることができました。
今もチームリーダーとしてメンバーにたくさんのことを教わりながら、そして近隣の緩和ケアの先生方に御指導いただきながら、活動を積極的におこなっております。

―8月19日 日本がん治療認定医試験 合格―

がんを治療するものの使命としては、暖かい心でそして、さらにしっかりと資格を取得していくことによって、患者様の信頼を得られるものと考え今回さいわいにも合格することができました。

―11月15日 横浜市立大学乳がん学校 卒業―

横浜市立大学乳腺外科の先生方に御指導いただきながら、初心にかえって乳がんの基本と乳がん診療におけるチーム医療の重要性について勉強しました。
全国から乳がん学校に参加する病院スタッフが非常に多く、感動しました。

―11月  ナグモクリニックにて乳房再建の研修に参加―

なぐも先生のご厚意により、乳房再建について学ばせていただく機会をいただきました。
普段の診療で乳房再建の必要性を強く感じておりましたので、今後のさらなる飛躍につながっていくと考えます。

―12月26日川崎幸(さいわい)病院・幸クリニックが日本乳癌学会認定医専門医制度関連施設に認定―

患者様の信頼を得るためには、日々の勉強と実績であると考え、行動してまいりました。
また来年からも引き続き、患者様のために精一杯がんばってまいります。

以上、今年の活動の総集編でした。
皆様、いつも私のブログにご訪問いただきましてどうもありがとうございます。
来年も引き続きよろしくお願い申し上げます。
それでは良いお年をお迎えください (^^)/
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