乳癌検診応援ブログ
諦めない女性を 外科医 高橋 保正
が応援します

アンスロサイクリン系について

2009年01月07日
271PV

今日からはまた机に向かってお勉強!といった内容で、抗がん剤についての復習と新しい知識について盛りだくさんでいきたいと思います。
もうすでにご存じの方も、スパイラル式記憶法で繰り返し繰り返し学ぶことも大切だと思いますので、お付き合いくださいね。

「アンスロサイクリン系薬剤は、乳がんのアジュバント(術後補助; yasuu注釈)療法で一般的に使用される。
アンスロサイクリン系薬剤は急性骨髄性白血病(acute myeloid leukemia,AML)(従来用量の投与例における発症率は約0.5%)やうっ血性心不全(投与例の1-2%、投与開始から1年以内の報告が多い)の晩期発症を引き起こす場合がある。
これらの副作用は臨床的に重要であるが、臨床的有用性が長期毒性のリスクを大きく上回るため、乳がんのアジュバント療法におけるアンスロサイクリン系薬剤の使用が副作用を理由に控えられることはない。
American Society of Clinical Oncology 2008 Educational Book , Breast Cancerより抜粋引用」

もちろん、できればこのアンスロサイクリン系も使用しなくて済むようになればもっと嬉しいのですが、今のところはその有用性を私たちは知っているので、患者様に以上の情報をお伝えした上で、使用させていただいています。
今週末に「がん治療認定医試験」が開催されます。
昨年、わたしも幕張メッセに2日間缶詰になって講義を受け、試験を受けました。
何とか合格させていただきましたが、とってもつらい思い出のひとつです。
「今年は、受けなくていいんだな」、と思いますが何となく胸がきゅんってなりますね。
こうやって、乗り越えても乗り越えても一生試練が続くのですね。
でもきっと皆様は、そうやって定期的に評価を受けている医師の方が安心できるのではないかなと思います。
だから頑張れます。
泣きながら笑いながらこれからも頑張っていきます。
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