乳癌検診応援ブログ
諦めない女性を 外科医 高橋 保正
が応援します

閉経後女性のホルモン治療 その3

2009年01月26日
281PV

さて、今日はとってもとっつきにくいお話をしますのでごめんなさい。
タモキシフェンがどうして効果があるのか。
どういう方に対して効果が無いのか、というお話です。

「チトクロームP450 (CYP) 2D6は、ミクロソーム酵素である。
このCYP2D6は、タモキシフェンからその主要活性代謝物(すなわち有効成分;yasuu注釈)であるエンドキシフェンへの変換を触媒する。
変異型CYP2D6対立遺伝子(*4,*5,*10,*41)をもつ患者(poor metabolizer)はエンドキシフェン生成能が低下する。
このため、変異型対立遺伝子をもつ患者は、野生型対立遺伝子をもつ患者に比べて再発リスクが高く、無再発生存期間が短かった。
CYP2D6を阻害する薬剤を投与した患者でも、同様の観察所見が報告されている。
American Society of Clinical Oncology 2008 Educational Book , Breast Cancerより抜粋引用」

遺伝子の話は本当に難しいですね。
なんて思ってしまったら負けですよ。
ゆっくりお読みいただければ、少しずつ分かってくると思います。
これらの遺伝子情報が早く気軽に調べられるようになって欲しいですね。
今日は、久しぶりに救急車に同乗し重症患者様を搬送させていただきました。
緊迫した車内に鳴り響く、心電図モニターの信号音と警告音。
頭上で鳴り響くサイレンの音。
決して良いとは言えない救急車の乗り心地。
全てが救急担当医でないと感じることのできない世界です。
人命救助のためにはあらゆる領域の専門性を深めていかなければいけません。
がんとの闘い。
急激に発症する病気との闘い。
突然襲ってくる事故との闘い。
あらゆる領域に関してもっともっと知識と経験を深めていきたいと考えています。
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