乳癌検診応援ブログ
諦めない女性を 外科医 高橋 保正
が応援します

乳房温存による取り残し

2015年08月12日
319PV

ひろさまからの、

ご相談をご紹介します。

********************

先月、

左胸にしこりを見つけ、

近所の乳腺外来を

受診しました。

針生検の結果が、

「乳腺症の疑い、

 DCISの可能性も

 完全には否定できない」

とのことであったため、

摘出生検を受けました。

結果は8mmの非浸潤がん、

病理組織検査報告書に

「切除断端は組織的に

 negativeですが、

 乳管内carcinoma cellより

 僅か数mmの距離しか

 ありません」

とのコメントがありました。

担当医によると、

ごく早期のおとなしいがんで

切除断端もnegativeなので

追加切除をしなくても

大丈夫のことです。

しかし、

摘出生検前には、

しこりの周りを

1cm以上の余裕をもって

切り取るとの説明を

受けていました。

ですから、

報告書のこのコメントが

気になって

仕方がありません。

このまま

追加切除をしなくても

大丈夫でしょうか?

また、摘出生検から

1ヶ月過ぎていますが、

これからでも

追加切除は可能

なのでしょうか?

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高橋です。

ひろさま。

ご相談

ありがとうございます。

実際に切除した

乳腺の検査結果を

拝見しないと

何とも

申し上げられません。

でも、少しでも

お力になれましたら

幸いです。

お話から伺うと、

基本的には

完全切除されていると

主治医の先生も

考えていらっしゃるのだ

と感じます。

問題は

これからどうするか。

乳房温存による

取り残しを

ご心配されて

いらっしゃるの

ですよね。

断端ギリギリで

あったとしても、

明らかな断端陽性

つまり

明らかにがんが

残っているという証拠

がなければ、

追加手術はしないことも

ございます。

ただしその場合には、

追加手術の代わりに、

放射線治療は

しっかりとおこないます。

結果的に

再発がなければ

それが正解であったと、

何年か経過してから

わかるものなのです。

もし、

ひろさまがご心配であれば、

一ヶ月後でも二ヶ月後でも、

追加手術を希望されて

構わないと思います。

あるいは手術も

放射線もせずに

厳重に経過観察を

していくことを、

選ばれる患者様も

いらっしゃいます。

ただし、

その場合には

残存乳房内の再発率は

約30%ですので、

ご不安だと思います。

放射線をあてると、

残存乳房内の再発率は

約10%に下がります。

どの選択肢が

ひろさまにとって

最も安心であるかを

お考えになって、

納得出来る方法を

主治医の先生と

ご相談くださいませ。

応援しております(*^_^*)


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