乳癌検診応援ブログ
諦めない女性を 外科医 高橋 保正
が応援します

非浸潤癌について その2

2008年04月12日
330PV

今日は、3月13日に引き続き非浸潤癌についての復習と、追加項目です。
非浸潤癌は、がん細胞が乳管内、あるいは小葉内にとどまって転移しない段階のものをさします。非浸潤癌には、非浸潤性乳管癌(DCISと言われています)と非浸潤性小葉癌があります。
非浸潤性乳管癌のマンモグラフィーの特徴としては、微細石灰化像があげられます。微細石灰化については、細かい分類がありこれはまた今度にします。
非浸潤癌は、その大部分が将来浸潤癌になる可能性を秘めています。また、非浸潤性乳管癌の進展範囲は浸潤性乳管癌と比較して広いことが多いために、一般的には乳房切除術が行われています。乳房温存率は、欧米でも30-40%程度と報告されています。乳房温存療法をおこなった場合は、温存乳房に放射線照射を行い、場合によってはホルモン療法を行うのが一般的です。
非浸潤癌はリンパ管や静脈にガン細胞が入り込んで転移する可能性はまずありませんし、この段階で治療することができれば98%以上が治癒します。
ただし、手術後の定期検査は必ず必要ですので、油断することなく乳腺外来での定期検査を続けていかれることを、お勧めします。
非浸潤癌の診断には、マンモトームが有効です。私たちは、聖マリアンナ医科大学 乳腺外科グループ放射線科グループのご協力のもと、乳癌の診断および治療にあたっております。
マンモトームが必要と当院で判断させていただいた場合には、聖マリアンナ医科大学にて精度の高いマンモトームを行っていただけるように、ご紹介状をおわたしさせていただいております。
こういった背景がありますので、みなさん安心して当院での乳癌検診をお受けになってください。
今日は電車の中で、大騒ぎをしている若いお兄ちゃんたちがいました。だんだんとマナーというものが日本から消えていっていると思います。
お互いに周りを気遣って、みんなの顔色をみながら、みんながどうしたら楽しく、気持ちよく過ごせるか、そういうことができるのが日本人の美徳だと思います。
もっと、もっと、お互いみんなを大事にしましょうね。