抗がん剤治療により
がん細胞が
完全に消滅することを
病理学的完全奏効と
呼びます。
病理学的完全奏効(pCR)の
予後予測因子としての意義は
悪性度の高いサブタイプにおいて
その重要性は増すが
現時点では確立していないと
最近の統合解析の結果から
結論されている。
Her2タイプの
術前治療である
NeoALTTOにおいても
化学療法薬に
抗HER2薬を2剤併用することに
よって
有意にpCR率は上昇したが
期待された
予後の改善は認められなかった
と報告されている。
pCRが得られた症例では
比較的良好な予後が
期待できるが
高いpCRが期待される
化学療法レジメンを
選択しても
疾患全体で必ずしも
再発率の低下には
つながらないと
考えられている。
せっかく頑張って
手術前に
抗がん剤治療をおこなって
がんが消滅したと
思っても
命の長さは変わらない。
そんな
報告になっています。
早い段階で
がんが消滅しても
その後の再発により
命を奪われてしまうという
解釈になります。
今後は
さらにこの結果を活かして
予後を改善していく研究が
継続されていきます。
この結果に
決して
がっかりすることなく
今の治療を継続し
新しい治療方法が
確立されるのを
期待して
毎日を過ごしていくことが
大切です(*^_^*)
(参考文献:乳癌診療ガイドライン2015)
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