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乳がん治療後の妊娠・出産について その10
以上のように、妊娠・出産に関しては、乳がんの治療が大きな影響を及ぼすこともあります。乳がんの再発を防ぐことが何よりも大切であると考えますので、必要な治療は受けた方が良いでしょう。しかしながら、内分泌療法は現在最低5年行うことが標準となっていますので、40歳代の方の場合、内分泌療法が終了した後には妊娠が難しい年齢になっていることが考えられます。また、抗がん剤治療の場合も40歳代では治療後に早期閉経に陥り、その後妊娠できない可能性があります。
”乳がん インフォームドコンセントガイド”
編集 徳島大学名誉教授 森本忠興先生
徳島大学教授 丹黒 章先生
くにとみ外科胃腸科医院院長 岡崎邦泰先生
日本医事新報社
より抜粋引用、一部改変
御家族への正確な情報伝達は、
とても大切です。
もちろん何よりも大切なのは、
患者様御本人へ正確な病状を
お伝えすることです。
そして、
それと同じぐらい大切なのは、
御家族に対する正確な情報伝達です。
外来では、私たち医師と
患者様御本人とが直接お話する機会が
たくさんございます。
一方で、
御家族とは十分な時間をとって
お話が出来ない場合があります。
特に、毎週通院されている方や
通院の頻度が高いと、
御家族はその都度一緒には
おいでになれないのです。
その結果、
御本人と医師との間で今の病状について、
当然のことだと思っていても、
何ヶ月ぶりかに御家族にお会いすると
全く病気に対する受け止め方や御理解が
異なる場合があります。
傾向としては、
かなり御自分たちにとって
良い方向に考えすぎている、
ということでしょうか。
かといって、
病院から御家族に突然電話がかかると、
御家族は
「何かあったんですか!?」
と極度の不安に陥る場合があります。
ですから、
御家族とお会いするタイミングは
とても難しいです。
理想的なのは、
外来のたびに
御家族が一緒においでになる、
ということになります。
それが理想です。
医師から呼び出しがなくても、
病院には積極的に顔をだして
ひとつふたつ質問をする。
そういった行動が、
とても重要なんです。
「医師から呼び出しもないし、
特別なお話もないんだから大丈夫!」
なんて、
都合の良いように考えてはいけません。
3ヶ月や半年に一度は、
御家族の皆様も患者様と御一緒に、
医師の話を聞いてみても良いと思います。
お試しくださいね。
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