興味深いことを患者様がおっしゃっていました。
―乳がんの病理学的因子をめぐる最近の動向:
St.Gallenコンセンサスの変遷 その4―従来は内分泌反応性は、基本的にERとPgRの発現状況をもとに判断し、内分泌反応性の患者に化学療法を併用するかどうかは、再発リスクをもとに決めていました。
それが最近は化学療法の適応を単なる再発リスクではなく、腫瘍の生物学的特性を加味して決めるようになってきたのが、おおきな変化だと思います。St.Gallenコンセンサスでは、考え方の転換をはかる過渡期にあることを反映して、2005年~2009年の間に、内分泌反応性の定義や呼称が変わっています。
2005年は“内分泌反応性”、“内分泌反応性不確実”、“内分泌非反応性”の3つに分けていました。“内分泌反応性不確実”には、ホルモンレセプターの発現量が少ないものの他に、ホルモンレセプターが陽性であってもHER2過剰発現や、増殖マーカーが高く、内分泌療法への反応性が必ずしも十分とは考えられないものが含まれると記載されていました。
それが2007年になると、HER2陽性例に抗HER2療法が推奨されるようになったため、内分泌反応性の定義が再びERとPgRの発現状況で規定されるようになり、
2009年には、“少しでもERが染色(Any ER staining)”されれば内分泌反応性とみなし、ER/PgRの染色細胞が50%以上の場合に、“高度内分泌反応性”と定義されました。
“乳がんにおける最新の病理学的因子の評価基準とその臨床応用をめぐって“
Breast Cancer Discussion より抜粋引用
発行:アストラゼネカ株式会社、日本化薬株式会社
制作:リノ・メディカル株式会社
ER、すなわちエストロゲンレセプターは、1%でも染まれば陽性というように、現在は判断します。時代ごとに判断基準が変わることは患者様を混乱させますが、新たに希望の光が見えてくることも多々ございます。
今日の外来の時に、患者様から言われたことがあります。
患者様「たくさん並んでいる外来の前で待っていて、ある傾向に気づきました。患者さんの表情が出てくるドアによって違うのです。あちらの先生のドアから出てくる患者様は、悲しい表情で出てきます。そちらの先生のドアから出てくる患者さんは、入って行った時と同じ表情で出てきます。面白いですよ。」
Yasuu 「・・ちなみに・・・私のドアはいかがでした・・・・・?」(おそるおそる)
患者様「みんな元気な笑顔で出てきましたよ!」
ほっと一安心しました。でも、あらゆる角度から患者様は私たちをみてくださっています。
全ての患者様を笑顔に出来るように、これからもがんばろう!って感じた今日この頃です。
なるほど。そんな見方もできるんだね。
明日から外来で待たされる時間も楽しみに変えるぞー!
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