最近、ごく一部の患者様ははじめから病院を疑って受診されることがあります。
―家族性乳がんの最新知見― その11
<日本人乳がん卵巣がん症例を対象とするBRCA1/2遺伝子検査>
**日本人におけるHBOC(遺伝性乳がん卵巣がん)とBRCA1/2遺伝子変異
コンピュータプログラムによる予測でも、
アジア系アメリカ人ではBRCA2遺伝子変異の陽性率が
非アシュケナージ系白人に比べ過小評価される傾向があり、
実際のBRCA2遺伝子変異の陽性率は白人よりも高くなる。
今回の日本人を対象とする研究でも、
BRCA1遺伝子変異陽性17例(12.6%)に対して
BRCA2遺伝子変異陽性は19例(14.1%)であり、
BRCA2遺伝子変異の方が
BRCA1遺伝子変異に比べやや高率となる傾向が認められた。
以上の結果から、
BRCA1/2遺伝子変異、
特にBRCA2遺伝子変異の陽性率が
非アシュケナージ系白人よりも高いことは、
日本人だけでなく東アジアを中心とするアジア系民族の特徴である可能性
が考えられる。
“これからの乳癌診療 2009-2010“ 監修:園尾博司先生 金原出版より抜粋引用
日本人においても遺伝子検査の重要性がこれから大いに注目される予感がしますね。
遺伝子検査で全ての病気が解明されるわけではありません。
ある種の病気だけは発症する可能性を推測できます。
しかし全員が発症するわけではありません。
なかなか心配事が解決に結びつかないですね。
救急外来で思うことですが、
「いやー、今日は受診してよかった。」
とおっしゃってくださるかたと、
最後まで
「その診断はほんとですか。」
「信じて良いんですよね。」
「違ったらどう責任を取るんですか。」
とおっしゃりながらお帰りになる方といらっしゃいます。
人から信じてもらえないのって、
何だか胸がぎゅーってなりますね。
でも、1人でも多くの皆さまの笑顔が見たいから・・。
信じてくれなくてもいいんです。
あとで、
「あー、あの先生が言ってた通りだったな。」
って思ってくだされば大丈夫。
今日は、救急医療の日常のせつない風景をご紹介してみました。
うー、せつない。
でもなかなか今の世の中の医療不信を、
挽回するのは難しいよね。
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