意外と頭痛持ちの医療スタッフが多いのです。
―トリプルネガティブ乳がん (ベバシズマブについて その2)
HER2陰性転移性乳がん初期治療において、
ドセタキセル 100mg/m2単独に対して、
ベバシズマブ(7.5mg/kgまたは15mg/kg、3週毎)併用療法を比較した。
ドセタキセル単独の無進行期間は 8.0ヶ月、
ベバシズマブ7.5mg/kg併用群では 8.7ヶ月、
ベバシズマブ15mg/kg併用群では 8.8ヶ月、
と有意に併用群が優れた。
重篤な血管障害、血栓症、塞栓症、消化管出血の有意な増加は認めなかった。
日本における転移乳がんに対する、
パクリタキセル+ベバシズマブ併用第Ⅱ相試験は終了しており、
日本での保険承認も近いであろう。
“これからの乳癌診療 2009-2010“ 監修:園尾博司先生 金原出版より抜粋引用
ベバシズマブ。
日本での商品名はアバスチン。
トリプルネガティブ乳がんの患者様の多くがご存じの薬剤です。
日本で承認されるのを、皆さま今か今かと待っていらっしゃいます。
効果が期待できるものは全て使用していきたい。
私もそう思っています。
でも日本で保険の適応がない薬剤は、
通常の病院では処方することは許されません。
だからといって自費診療にすれば良いのか。
日本では、
「これは自費診療、これは保険診療。」
という料金体系は許されていません。
それは混合診療と言われています。
お金を持っている方だけが、
たくさんの種類の薬剤を使うことができる。
極端な話。
それが混合診療です。
混合診療の善し悪しはまだ議論中です。
なかなか答えは出ないでしょう。
ですから、毎年毎年保険診療の内容は改訂されています。
少しでも多くの方が、よりよい医療を保険診療で受けられるようにすること。
そのためには、私たち医師が学会発表や論文などで、
その治療の有効性、必要性について日本中にお伝えしていかないといけないのです。
消炎鎮痛剤。
密かに消炎鎮痛剤(NSAIDS;エヌセイズと呼びます)を内服している、
頭痛持ちの看護師さん、ドクターは意外と多いです。
また、NSAIDSは熱冷ましとしても有効です。
でもNSAIDSをあまり飲み過ぎると、
胃潰瘍や十二指腸潰瘍ができて、
中には穴があいてしまって緊急手術が必要となる患者様もいらっしゃいます。
しっかりと胃薬を飲まなければダメだよね。
また、インフルエンザによる高熱には使用してはいけません。
インフルエンザ脳症の原因となる場合があるからです。
薬の作用と副作用。
よーく理解して、上手に病気と闘っていかなければいけないね。
それでは、
私も今からNSAIDSをいただくこととします (^_^;)
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