昨日の講演会は大盛況でした。
<ご質問>
腋窩リンパ節郭清することは必要ですか?
<お答え>
リンパ節郭清とは、リンパ節が含まれる脂肪をひとかたまりに切除することです。
切除したあとで脂肪の中に埋まっているリンパ節を取りだして転移があるかないかを病理検査で調べます。
リンパ節に転移がある場合は、転移がない場合と比べてがん細胞が他の臓器に転移する危険性が高いことを示しています。
乳がんが最初にたどり着くリンパ節は腋窩リンパ節です。
腋窩リンパ節郭清は乳がんに対する標準治療としておよそ1世紀にわたり行われてきました。
しかし、1990年代後半からセンチネルリンパ節生検が普及し始め、現在では手術前に腋窩リンパ節への転移がないと診断された早期乳がんでは、まずセンチネルリンパ節生検を行うようになりました。
センチネルリンパ節への転移の有無を調べ、転移がない場合は腋窩リンパ節郭清を省略し、転移があった場合にのみ腋窩リンパ節郭清をおこないます。
一方、手術前に腋窩リンパ節転移があると診断された場合については、最初から腋窩リンパ節郭清をおこないます。
“患者さんのための乳がん診療ガイドライン 2009年版” 日本乳癌学会編
金原出版株式会社 より抜粋引用
病気によって転移のスピードや転移する場所そして再発の時期などは異なります。
がん治療担当医はあらゆるがん細胞の特性を常に研究し対応していかなければいけません。
昨日の抗がん剤の勉強会でも約100人近くの先生方が一生懸命講演を聴きにおいでになっていました。
神奈川県内の先生方の勉強熱心さには脱帽です。
私の来年の目標は論文作成です。
私たちの病院での治療の方針などをまとめて、
日本語で書けば日本中の先生へ、
英語で書けば世界中の先生の目に触れる機会が得られます。
そういった各施設で出されたデータを積み重ねていくことによって、
新たな治療方法が見つかる場合が多々あります。
ですから私たち医師は論文を書き続けないといけません。
ただ言葉でいくら発表しても、
言葉は空気と一緒ですから。その場で消えていってしまいます。
大事なデータを後世に伝えるためには、
活字にしなければいけません。
・・・でも様々なデータをだして、活字にしていく作業は想像を絶する苦労を伴います。
まあ、私にとっては楽勝ですけどね!!
っていう感じで自己催眠をかければ、何でもできますから、
皆様もお試しあれ!!
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