乳癌検診応援ブログ
諦めない女性を 外科医 高橋 保正
が応援します

アタック試験 その4

2009年07月02日
227PV

Buzdar先生。
MDアンダーソンがんセンターの先生です。
MD アンダーソンがんセンターといえば世界中のがん治療医が常に意識をしている病院であり、様々なデータを発表し、チーム医療を実践している病院です。

井本 滋先生:ATAC試験におけるアナストロゾールのcarry over effectのメカニズムについてはどのようにお考えですか。
Buzdar先生:
ホルモン依存性乳がん細胞株のMCF-7細胞は、エストロゲン欠乏環境下ではほとんど死滅する。
しかし、時間と共に適応して不応性となりエストロゲンが極めて欠乏した環境でも成長する。
そして、このエストロゲン不応性となった乳がん細胞株を再びエストロゲンに曝露すると細胞は死滅します。
このことは、in vitro(試験管内;yasuu注釈)のみならずマウスでも確かめられました。
では、ヒトにおいてAI(アロマターゼ阻害薬 ;yasuu注釈)の投与を中止するとどうなるでしょうか。
AI投与中、ヒトのエストロゲン濃度は3~5pmolですが、投与を中止すると1週間以内に正常な閉経後のホルモン濃度である20~40pmolに上昇します。
つまり、エストロゲンが枯渇した環境で増殖していたエストロゲン受容体陽性細胞は、エストロゲン濃度が上昇することで死滅するというわけです。
これがcarryover effectと考えられます。
“アロマターゼ阻害剤(AI)をめぐる最新報告 ―SABCS2008からー” 
「San Antonio Breast Cancer Symposium Round Table Meeting」
出演者:
大阪大学大学院医学系研究科 乳腺・内分泌外科 野口 眞三郎先生
MD Anderson Cancer Center Aman Buzdar先生
University of Newcastle John Forbes先生
杏林大学医学部 乳腺外科 井本 滋先生
熊本大学大学院医学薬学研究部 乳腺・内分泌外科学分野 岩瀬 弘敬先生
愛知県がんセンター中央病院 乳腺科 岩田 広治先生
独立行政法人国立病院機構九州がんセンター 乳腺科 大野 真司先生
東京医科大学 乳腺科 河野 範男先生
聖路加国際病院 乳腺外科 中村 清吾先生
「新薬と臨床」第58巻第3号 別冊 平成21年3月10日発行

相当難しい内容になってきました。
ただ、こういったお話も言葉の上での理解をするしかないですよね。
そんなふうに考えるんだね。
といった感じ。
それにしても湿気が多いですね。
雨が止んだと思ったら、また激しく降り始めて。
そんなことの繰り返しです。
雨が止んだらできれば傘は持ちたくないし、雨が降れば絶対に傘が必要な降り方だし・・・。
普段私は傘をあまりさしません。
「いいの、いいの、多少濡れたって。だって、患者さんたちの心にはもっと雨が降っているんだから、少し濡れて患者さんの心の痛みを感じなさい。」
そう思って、濡れながら歩くことが多いんです。
ただの独りよがりかな。
でもさすがに大雨で傘をささないとみんなに「どうしたの?」って笑われてしまうので、そんな時は仕方なく傘をさすことにしています。
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