乳癌検診応援ブログ
諦めない女性を 外科医 高橋 保正
が応援します

全乳房切除術

2009年04月06日
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今日は、乳房切除に関するお話です。
最近は温存手術について皆様も勉強されていらっしゃいます。
また温存率といって、各病院がどれくらい乳房温存手術をおこなっているかの比率が新聞で発表されたりしています。
しかし大切なことは、乳腺内に存在するがん細胞は全て取り除かなければ、がんばって受けた手術の意味がなくなってしまうことです。

「全乳房切除は、従来単純乳房切除術と呼ばれていたものと同義語で、本来的には、「腋窩リンパ節郭清をおこなわない乳房のみの全切除」が原則である。
しかし、様々な理由で腋窩郭清を伴う(腋窩リンパ節の試験摘出程度もしくは腋窩下部の郭清)全乳房切除を行う場合があり、ここでは主にその適応について述べる。
絶対的適応としては、非浸潤性乳管がん(DCIS)および非浸潤性小葉がん(LCIS)がある。
しかしLCISの場合は摘出標本の組織像で偶発的に見つかることがほとんどで、術前に診断されることは少ない。
また、DCISの場合も画像診断にて疑うことはあっても、術前に非浸潤がんの確定診断をつけることは難しい。
このため、乳房温存手術の適応とならないような広範なDCISと画像診断した場合には、部分的な浸潤の可能性も考え、全乳房切除と試験切除範囲にとどめた腋窩郭清をおこなう。
<全乳房切除+腋窩郭清  窪田智行先生・三浦重人先生(総合上飯田第一病院外科)分担執筆>
“乳腺外科の要点と盲点” 幕内 雅敏先生監修 霞 富士雄先生編集より抜粋引用」

乳房切除に関する記載を読むのは、女性にとって非常につらいことかもしれません。
でも、この治療法を選ぶことによって、病気の完治が望めることも多いです。
まずは、御自分にとって何がもっとも不安なのかを良くお考えになってみてくださいね。
そして、その不安を解決するにはどの手段を選んだら良いのか。
御一緒に考えていきましょう。
主治医の先生に何かご質問する場合にも、「何が一番の不安のもとか」をお伝えいただければ必ず解決していけると思います。
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