乳癌検診応援ブログ
諦めない女性を 外科医 高橋 保正
が応援します

トラスツズマブ(ハーセプチン)の有用性 その2

2009年01月09日
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トラスツズマブ(ハーセプチン)に関してのその2です。
よろしいですか?
ちょっとつらいですか?
でも世の中には、たくさんの臨床試験がありそのデータ一つ一つを分析しないと、真実が見えてきませんので、しっかりとがんばりましょう。

「HER-2 陽性早期乳がんにおいてトラスツズマブは有用かどうかの検討
<解説>  ―昨日の続きー
HERAは、HER2陽性乳がんにおいて、標準化学療法終了後に、トラスツズマブを1年あるいは2年追加する効果を検討した。
平均フォローアップ2年の報告で、有意にOS(全生存期間)の改善があることが示された。
BCIRG 006ではHER2陽性、リンパ節転移陽性あるいは高危険群リンパ節転移陰性乳がんを、AC療法後ドセタキセル順次投与群(ACT)、AC療法後ドセタキセル順次投与終了後トラスツズマブ1年投与群(ACTH)、ドセタキセル+カルボプラチン投与後トラスツズマブ1年投与群(TCH)の3群に分けた。
フォローアップ中央値23ヶ月の時点で、トラスツズマブが投与された2つの群は非投与群に比し、DFS(無病生存期間)が有意に良好であった。
すなわちACTHで51%、TCHで39%の再発リスクの減少であった。
FinHERは、リンパ節転移陽性あるいは高危険群のリンパ節転移陰性乳がんに対して、ドセタキセルあるいはビノレルビン3コースのあと、FEC療法3コースをおこない、HER2陽性乳がんでは9回のトラスツズマブ投与の効果を検討した。
DFS(無病生存期間)はトラスツズマブ投与群で有意に良好であり、OS(全生存期間)でも良好の傾向を認めた。
乳癌診療ガイドライン 薬物療法 2007年版より抜粋引用」

最近の色々な検査状況を調べていたら、昨年の当院(川崎幸クリニック)でのマンモグラフィー件数が1,000件を超えていました。
たくさんの方の乳がん検診のお役に立つことができました。
何よりも乳がん検診を支えてくれているのは、マンモグラフィーや乳腺超音波検査の女性技師さんと看護師さんたちです。
これからも病院スタッフみんなで力を合わせて、女性の皆様が安心して検査を受けられるように努めたいと思っています。
そしてお近くであれば、私の外来で、みなさまの不安なことなどのお話を聞かせていただけたらな、と思っています。
もちろん遠くの方もこちらでお待ちしておりますからね。
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