乳癌検診応援ブログ
諦めない女性を 外科医 高橋 保正
が応援します

マンモグラフィーのカテゴリー3 その2

2008年09月14日
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聖マリアンナ医科大学 準教授 緒方 晴樹先生と助教 川本 久紀先生を囲んでの勉強会の御報告です。
マンモグラフィーのカテゴリー3、つまり精密検査が必要と言われた方は、次の3つが原因で引っかかってしまったと考えられます。
1.FAD(局所的非対称性陰影)
左右の乳腺組織を比較したときに、はっきりとした腫瘤とは断定できないが、左右を比較すると境界部が不鮮明な非対称性局所濃度としてみとめられるもの。
2.腫瘤
いわゆるしこりが写っているもの。
3.石灰化
この石灰化を心配される方が最も多いです。
今日はFADについてです。
まず、カテゴリー3のFADと診断された方は、ほとんど心配はいらないと思います。
方針としては、FADで引っかかって乳腺外来を受診されましたら、まず乳腺エコーを行います。これによりしこりが写らなければ、まず次回1年後定期検査で構わないと思います。
そしてまた、念のためにもう一度マンモグラフィーを行ってみれば、そのFADは何でもありませんでした、という場合もあります。
乳腺エコーではっきりとしこりとして見つかった場合には、さらにわたしたちは針生検などを行って、絶対大丈夫であることを証明してさしあげております。
明日は腫瘤について考えてまいりましょう。


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昨日は、第810回 外科集談会での発表でした。
高齢の直腸癌の患者様に対する抗癌剤治療の有効性に関する報告でした。
私たちの病院が、今回この会に初めての参加でしたので、主催の昭和大学藤が丘病院の先生方や他の先生方にも、ご挨拶をしっかりしてまいりました。
私たち外科医は、何でもかんでも手術すれば良いとは思っていません。
色々な治療手段を持っていて、そのなかでうまく治療を組み合わせて対応しているのです。
一般的に考えられているように、手術が大好きで、やりたくてやりたくて、という理由で外科医を続ける先生は、少なくとも私の周りにはいません。
私を含めて外科医たちのほとんどは、
「少しでも多くの手段で患者様を治してさしあげたい、そのためには外科医で有り続けなければならない。」
そんな思いを持って外科医を続けているんですよ。
意外でしたか? (*^_^*)
そうそう、わたしたちの病院のホームページのデザインが一新されました。
よかったら見てみてくださいね。