乳癌検診応援ブログ
諦めない女性を 外科医 高橋 保正
が応援します

ホルモン療法

2008年11月23日
242PV

スパイラル理論ってご存じですか。
人間の記憶は繰り返し繰り返し確認しないと次々と失われてしまうので、何回も何回も同じ内容を復習する必要がありますっていうことです。
そんなわけで久しぶりにホルモン療法についてお話しましょうね。

「―閉経後ホルモン療法についてー
閉経後進行再発乳がんに対して、第三世代のアロマターゼ阻害薬がタモキシフェンよりも有効であることが示され、術後治療としてのアロマターゼ阻害薬に期待が持たれた。
初回治療として、
アロマターゼ阻害薬とタモキシフェンを比較した試験として最初に報告されたのは、ATAC(Arimidex, Tamoxifen, Alone or in Combination)試験である。(みんなアタック試験と呼んでます;yasuu注釈)
術後にタモキシフェン、アロマターゼ阻害薬であるアナストロゾール、ないしこれらの併用を5年間継続するものである。
併用治療はタモキシフェン単独との差がなく、この群の試験は途中で中止された。
アナストロゾールとタモキシフェンの比較では、アナストロゾール群で健存率の改善と反対側乳がん発症の低下がみられたが、全生存に差はなかった。
初回治療としてのアロマターゼ阻害薬レトロゾールとタモキシフェンを比較した試験がBIG 1-98(Breast International Group)試験である。(みんなビッグワンと呼んでます;yasuu注釈)
この試験では、
1.タモキシフェン5年間群
2.レトロゾール5年間群
3.タモキシフェン2年間後にレトロゾールを3年間の計5年間群
4.レトロゾール2年間後にタモキシフェン3年間群の計5年間群
の計4群の比較を行っている。
タモキシフェン5年間群とレトロゾール5年間群の比較が発表されており、レトロゾール群で健存率が改善したが、全生存率では差がなかった。
特集 乳がんの最前線 “早期乳がんの全身療法” 横浜労災病院 腫瘍内科 有岡 仁先生
予防医学 第49号(2007.12)」

しばらくはホルモン療法でまいりましょう。
有岡先生は前回の神奈川乳がんフォーラムで御講演くださった先生です。
いつもお世話になっています。
今日は、またわたしは病院にきています。
「連休の中日のみんながお休みしているときに働いています。」
ってすぐに、愚痴をこぼす人がいますが、今の時代はどこに行っても休日に働いている人がたくさんいます。
そしてその多くは、旅館やテーマパークやレジャーランドなど、人々に夢や癒しをプレゼントする場所に働いている方々です。
人々の夢のために働くことができる。
なんて幸せなことでしょう。
わたしも、病院で患者様達に夢や元気や笑顔をプレゼントできれば良いな、といつも思っています。
今日は、もう少し患者様たちに元気を差し上げられたら帰りますね。
でも来週はまた学会発表が東京でありますので、準備しなくちゃ。
あっ、あとそれから再来週には院内の緩和ケアの勉強会の講師をさせていただくので、それもやらなきゃいけないでしょ。
あっ、あとそれから・・・・。
すいません。
忘れないように、ここに書き留めさせてくださいね。
やらなきゃいけないことをすぐ忘れちゃうものでね。
覚えても覚えてもすぐに忘れてしまうのは、今も昔も変わりません。
・・ところでスパイラル理論って、ご存じですか?
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