乳癌検診応援ブログ
諦めない女性を 外科医 高橋 保正
が応援します

乳房切除術における乳房皮膚温存について

2008年06月08日
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「乳房温存療法の適応からはずれた乳癌に対しては、胸筋温存乳房切除術が標準術式である。
しかし、一部の症例については乳房表面の皮膚を温存する手術が可能である。
乳房表面の皮膚を温存できると一期的乳房再建術の併用によりすぐれた整容性が期待できる。
ただ、乳房皮膚温存手術は乳頭・乳輪切除が原則であり、生検をおこなった創や浸潤の疑いのある皮膚は随時切除される。
皮膚を可能な限り温存する(のこす)以外は、手技的に通常の乳房切除術と何ら変わるところはない。
Cunnickらは、この術式の適応としてT1/T2の早期癌、多発乳癌、非浸潤性乳管癌および家族性乳癌に対する予防的乳房切除術をあげている。
一方、炎症性乳癌や広範な皮膚進展のあるものは禁忌(行ってはいけない)である。
最も症例数の多いCarlsonらの報告では非浸潤性乳管癌が多数を占めるものの、乳房皮膚温存手術後の平均観察期間65.4ヶ月で局所再発率は5.5%と低率であったとしている。
このことから、乳房温存術の適応を超えた広範囲の非浸潤性乳管癌は乳房皮膚温存手術の最も良い適応であると考えられる。」
                                        乳癌診療ガイドラインより
一般的には、乳房皮膚温存手術は乳房再建手術が可能な病院で、限られた患者様に対して行う手術と位置づけられています。
ただし、どうしても乳房再建をお望みの方は、専門の病院に受診してご相談いただくことをお勧めいたします。
昨日は、男子バレーボールがベテラン荻野さんを中心に16年ぶりのオリンピック出場を決めました。以前のバレーボール特集で荻野さんを見て、“がんばれっ!”と思ってました。本当におめでとうございます。くやしさをバネにする男は絶対に成功しますね。
その一方、本日白昼に秋葉原で凄惨な通り魔事件が起きたりしています。なぜ、このような暗く悲しい事件がおきるのでしょうか。
犯人はなぜ人の命の大切さに気づかずに今まで生きてきてしまったのでしょうか。
誰にも人の命を奪う権利はないのに!!
一生懸命病気に負けないように闘っている患者さんがたくさんいるというのに!!
今晩のフジテレビの番組プレミアAは、バレーボールと通り魔事件と三谷幸喜監督のお話で終わってしまうと思われます。
今日は救急医療についての放送は、もしかしたら無いと思いますので、期待しないで待ってみましょう。もし、放送されなかったら待っていてくださった方ごめんなさい。
また一生懸命がんばって、犯人たちに負けないように、もっともっとたくさんの人々を怪我や事件や病気から守っていきますから!!
今後も見ていてください。