ホルモン療法は奥が深いですね。
「アロマターゼ阻害薬が再発を予防する効果は、タモキシフェンを超えるものである。しかし、タモキシフェンの効果も5年を超えて続くことが証明されており、これを“キャリーオーバーエフェクト”と呼び、またアロマターゼ阻害薬もこれに準ずるものと思われる。
つまり、それぞれの患者様にあう薬を選び、時に種類を変えて長く上手に飲み続ければ、補助療法としてのホルモン療法は、かなり長い効果を持つのではないかと思われます。」
河野 範男先生 東京医科大学病院乳腺科教授
別冊がんサポート 2008年3月号
ついに東野圭吾さんの”秘密 ”を昨晩読み終わりました。
参りました。医学的な解明をしますと言っていた、自分が恥ずかしくなってしまいます。
とても医学的な解明が可能な話ではありませんでした。というよりも、東野さん自身が医学的な解明をお話の中で試みており、読者はその解明にも納得させられ、それでも解明できない謎に最後まで心を揺れ動かされてしまいます。
ラストシーンを読み終わったときに考えました。
一体自分だったらどうしただろうか。
このお父さんのような行動がとれるのだろうか。
自分には無理なのではないか。
無我夢中で愛する人を取り戻そうとするのではないか。
いつも東野さんのラストシーンはとても心に響き、一瞬自分自身が実際に何か取り返しのつかないことをしてしまったかのような、ジワーとした汗がにじみ出てきます。
そして、その後に“一体このストーリーから東野さんは何を伝えたかったのか。”と一生懸命考えてしまいます。
今回は、家族の愛には色々な形があり、お互いに相手を思いやる気持ちの大切さを伝えたかったのだと思います。
それにしても、難しい設定のストーリーを全く違和感を感じさせることなく、理路整然と描いてみせる、そんなところが東野圭吾さんの魅力だと思います。
ただいま学会準備中です。
それではまた。