本日は聖マリアンナ医科大学 乳腺内分泌外科 福田 護先生が座長をされて、乳癌の勉強会がみなとみらいで開かれました。
今日のテーマは「乳癌手術前の抗癌剤治療とホルモン療法」についてでした。いわゆる、術前化学療法と術前ホルモン療法についてのお話です。
特別講演として、
埼玉県立がんセンター 乳腺外科部長の武井 寛幸先生のお話がありました。
重要なお話が盛りだくさんでしたが、中でも皆様にとって大切なポイントをお伝えします。
「術前化学療法の適応となるのは、
針生検で浸潤癌と診断されていること。
手術では完全切除が困難であること、あるいは腫瘍の縮小によって乳房温存療法が可能となることが期待できる場合。
となります。
一方、術前化学療法と術後化学療法を比較すると、術前化学療法を行った方が乳房温存の比率は増加しますが、その予後については差は認めませんでした。
術前化学療法としては、
AC(Doxorubicin-Cyclophosphamide)療法にT(Taxane)療法を加えると、pathological CR(病理学的完全奏効:顕微鏡で観察すると完全に癌細胞が消失していること)の比率が上昇すること。
AC療法により clinical PR(臨床的部分奏効:画像診断で各標的病変の最長径の和が30%以上縮小しこれが4週間以上持続)が得られた場合には術前T療法を加えた方が、AC療法のみと比べて、DFS(無病生存期間)の向上が望める。」
続きはまた明日にします。
明日からの、乳癌の患者様にすぐに提案できる最新情報を常に手に入れられるように、電波を張り巡らしております。
もうすぐ0時です。
今日もたくさんの患者様がいらっしゃいました。
みなさまがぐっすり眠れますように、お祈りしています。
もし、不安で眠れない方や、悲しすぎる方やつらい方は、またお話を聞かせてください。
少しでも、あなたの心が癒せるように、あなたのお力になれますように、ベストを尽くしますので。
それでは、おやすみなさい