乳腺の第一人者である先生方の対談シリーズの続きです。
「霞先生: 太針生検( core needle biopsy ; CNB)も非常に進歩しました。
良い針がでてきて患者さんにも大きな苦痛を与えないし、超音波ガイド下に刺入状態が見えてすばらしいと思います。
先生方の施設では、根治手術の際の生検は乳腺穿刺吸引細胞診( aspiration biopsy cytology ; ABC)で済ませますか、組織診(太針生検)を必ず行いますか。
野口先生: 乳がんの診断は原則的に組織診です。
細胞診が全くないわけではありませんが、細胞診には偽陽性(本当は良性なのに癌と診断される)や偽陰性(本当は癌なのに良性と診断される)もあるわけで、誤診して乳房切除を行うととんでもないことになります。
ですからできるだけ組織診で確かめるようにしています。
尾浦先生: 誤診を防ぐ意味もありますが、それだけではありません。
私たちは外科医ですが、手術可能な特に乳房温存療法が可能な乳がんに対しても、生検で生物学的悪性度が高いものは術前化学療法が入っても良いという考え方を持っています。
ですから治療をどうするかの判断材料として、ホルモンレセプターであったり、Her2であったり、そういうものが欲しいので組織診で決めているのです。」
川崎幸(さいわい)病院・幸(さいわい)クリニックでもマンモグラフィーや超音波検査で乳腺に腫瘍が認められた場合には患者様とご相談の上、太針生検をおこない、正確な診断を心がけております。
もちろん太針生検は、十分な痛み止めをしてからおこないますのでご心配なく・・
今日もがんばって針生検を受けた方が、私のところでもそして全国にいらっしゃいます。
皆様ご苦労様でした。
良い結果であることを祈っております。
もし残念な結果だとしても、私たちは全力で病気に立ち向かい、皆様をサポートしてまいりますから大丈夫ですよ。
不安なことや分からないことは、お聞き下さいね。
神奈川乳癌治療研究会のメンバーも皆様の味方ですからね
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