乳癌検診応援ブログ
諦めない女性を 外科医 高橋 保正
が応援します

前がん病変と言われて・・

2017年10月17日
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かいとんさまから

ご相談をいただきました。

 

初めまして、高橋先生。

血乳が出て乳がん疑いで、

細胞診を行い クラス5と診断を受け、

針生検をしたところ、

異形乳管過形成と返事が来ました。

 

範囲は5センチほどあり、

乳腺に沿っていて、

針生検も時間がかかりました。

 

主治医の先生は、

範囲が広いので全摘予定で、

来週末手術予定を組んでおります。

このまま手術をした方がいいのか、

それとも再度針生検をした方がいいのか、

迷っております。

 

よろしくお願いします。

 

高橋です。

ご相談どうもありがとうございます。

 

異型乳管過形成は、

乳腺症構成成分の一つです。

これは異型小葉過形成とあわせて

異型過形成と呼ばれています。

そして、

前がん病変または境界病変とされています。

世界的に最も広く用いられている定義は、

「非浸潤性乳管がんの

病理診断基準の一部を有するが、

これを完全に満足していないもの。」

となっています。

 

通常は、

生検後に病理学的に診断されますが、

異型過形成と診断された女性の約10%が、

10-15年の間に浸潤性乳管がんを発症する

との報告もあり、

やはり厳重な経過観察が必要になります。

異型乳管過形成の対応は

このように

確かに難しいのです。

 

いわゆる前癌病変と

言われておりますので、

経過をみていって

乳がんになってから手術をするか

乳がんになる前に切除してしまうのか、

患者様とご相談のうえ

決めていくしかありません。

 

もちろん乳がんになる前に

あやしいところを

切除してしまうという考え方にも

納得はできますが、

傷が身体に残ってしまいます。

 

それを加味した上で、

かいとん様が納得できる方法を

選んでいただくしかないのです。

 

前癌病変である異型乳管過形成は

そのままずっと

変わらないかも知れませんし、

ある日、

超早期がんである非浸潤がんに

なるかもしれませんし

一気に

浸潤がんという転移能力をもつ乳がんに

なってしまうかもしれません。

 

もちろん考え方としては

マンモトームや

VACORA(超音波ガイド下吸引組織診)といった

太い針での針生検を

もう一度おこなって

確認をするという方法もあります。

 

でも針が太くても、

怪しいところの一部しか

針ではとれませんので、

結局は手術で

ある程度の範囲を切除して

全体を確認することの方が

安全なのかもしれません。

 

乳房切除術の中にも

乳頭を残して乳腺全体を切除する

皮下乳腺全摘術や

同時乳房再建手術なども

ございます。

 

是非、かいとん様が

納得できる方法を

お選びくださいませ。

 

ご不安でしたらもう一度

主治医の先生とお話をするのを

ためらってはいけません。

 

納得してから治療を受けないと

あとで後悔することになります。

 

納得できたら

あとは一直線に

まっすぐに治療に

向かって行ってください。

 

応援しています(*^_^*)

 

 

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