乳癌検診応援ブログ
諦めない女性を 外科医 高橋 保正
が応援します

妊娠と乳癌

2008年03月20日
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女性と妊娠は切り離しては考えられないテーマです。今日は、妊娠中に乳癌が見つかった場合についてお話します。
 以前は、妊娠の継続が乳癌の予後(寿命)に悪影響を及ぼすという理由で、堕胎が勧められていましたが、最近では治療的堕胎が予後の改善にはつながらないと報告されています。
 もし乳癌と診断された時点で妊娠後期(8~10ヶ月)であれば妊娠を継続し出産という選択肢になります。
 また、妊娠前期、中期に乳癌の治療を受ける場合、手術による流産の可能性が少し高まります。さらに、抗癌剤治療や放射線により胎児に障害が出ることが予想される場合には、妊娠継続は難しいと思われます。
 このように患者さん一人一人の状況により、様々な方法を選択できますので、もし妊娠中に乳腺のしこりに気づかれた場合には、すみやかにお近くの乳腺外科に受診をしましょうね。