乳癌検診応援ブログ
諦めない女性を 外科医 高橋 保正
が応援します

前癌病変とは?

2015年09月05日
856PV

Mさまからの、

ご相談をご紹介します。

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2年前に

健康診断のマンモ検査で

ひっかかり、

その際は

乳腺の石灰化と診断され、

一年毎に

マンモとエコー検査を

しております。

片方だけ石灰化が進み、

ひとつ丸くない形の

ものがあるということで、

マンモトーム生検をしました。

その結果、

前癌病変(ADH)

と言われました。

経過観察でもいいけど、

切除を勧めますと

言われました。

とりあえず、

MRIを撮影してから

もう一度考えることに

なりましたが、

やはり

切除したほうが

いいのでしょうか?

それから、

マンモトーム生検後、

今まで痛くなかった胸が

階段を降りたり

走ると痛むのですが、

よくあること

なのでしょうか?

ご教示

いただけないでしょうか。

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高橋です。

Mさま。

ご相談

ありがとうございます。

異型乳管過形成

(atypical ductal hyperplasia;ADH)

難しい名前ですね。

乳腺の病気は非常に奥が深く、

いろいろな病態が存在します。

この異型乳管過形成は、

定義としては

「非浸潤性乳管癌の

 病理診断基準の一部を有するが、

 これを完全に満足していないもの」

です。

つまり、

この疾患は

きわめて微小ながん

である可能性もあり、

確定診断のためには

腫瘍切除生検が必要です。

異型乳管過形成は、

乳腺症構成成分の一つで、

異型小葉過形成
(atypical lobular hyperplasia;ALH)

とあわせて

異型過形成 (atypical hyperplasia)

と呼ばれます。

前癌病変または

悪性良性の境界病変と

されております。

異型過形成と

診断された女性の

約10%が、

10-15年の間に

浸潤性乳管癌を発症する

との報告もあり、

厳重な経過観察が

必要なのです。

放置しても

絶対に大丈夫

ということではないので

切除して

乳がんが存在しないことを

確認するのも

ひとつの方法です。

MRIの結果を待って

主治医の先生ともう一度

ご相談なさってくださいね。

応援しています。

なお、針生検のあとは

内出血のために

しばらくは

痛みが起きることが

ございます。

ご心配

しすぎないで

くださいね

応援しています(*^_^*)


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