乳癌検診応援ブログ
諦めない女性を 外科医 高橋 保正
が応援します

慌てないでアロマターゼ阻害薬

2015年12月08日
641PV

閉経したのか、

していないのか。

実は

誰にも

それは分かりません。

慌てず

ゆっくりと

タイミングを

待った方がいい。

そんな

報告があります。

今日は

閉経したのか、

していないのか、

お悩みの方に

ひとつの答えを

お渡しします。

閉経前乳癌に対する

化学療法施行後に

無月経状態

になった場合、

アロマターゼ阻害薬を

安易に

使用すべきでない、

とする注意喚起が

米国臨床腫瘍学会から

なされた。

この報告によると

化学療法施行後に

無月経状態となった

乳癌45人に

アロマターゼ阻害薬を

投与したところ

12人に卵巣機能の回復が

確認された。

アロマターゼ阻害薬投与期間の

中央値は6ヶ月であった。

さらに

化学療法後の無月経状態後に

タモキシフェンを2年投与後、

閉経状態が継続

していたにもかかわらず、

アロマターゼ阻害薬投与により

卵巣機能が回復することが

示されている。

イタリアの

前向きの探索的検討では

アロマターゼ阻害薬により

卵巣機能回復が得られた患者は

閉経状態であった患者に比べ

予後不良であった。

閉経期についても

同様な状態と考えるのが

妥当である。

閉経期および化学療法後に

無月経状態となった患者に対して

アロマターゼ阻害薬を

投与すると

卵巣機能の回復が

認められる可能性があるため

その単独使用には

慎重でなければならない。


閉経しているのか、

していないのか、

分からない場合に、

ホルモン感受性のある

乳がん患者様は

安易に

アロマターゼ阻害薬へ

切り替える必要は

ないのです。

閉経へ移行する段階では

閉経前の治療を

我慢強く

継続するべきであるという

ひとつの答えが

この報告から導き出せます。

50歳に近づいた。

生理は来ていない。

だから、

アロマターゼ阻害薬で

乳癌の再発を予防する、

という判断は

慌てるべきでは

ないのです。

ホルモン治療に関する記事は

こちらです。

「タモキシフェン5年か10年か」

→ https://blog.smile-again.net/336

「なぜ卵巣の働きを抑えるの?」

→ https://blog.smile-again.net/337

「ホルモン治療の内服と注射について」

→ https://blog.smile-again.net/340

「抗がん剤で閉経」

→ https://blog.smile-again.net/342

「閉経前か閉経後か」

→ https://blog.smile-again.net/345

「タモキシフェンからアロマターゼ阻害薬へ」

→ https://blog.smile-again.net/346

「閉経の判断基準」

→ https://blog.smile-again.net/348

「閉経前乳癌へのアロマターゼ阻害薬」

→ https://blog.smile-again.net/351

「閉経期におけるアロマターゼ阻害薬」

→ https://blog.smile-again.net/352

「慌てないでアロマターゼ阻害薬」

→ https://blog.smile-again.net/353

(参考文献:乳癌診療ガイドライン2015)

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